duo15th Anniversary Live おおはた雄一「Tokyo Song Book 2018」スペシャルインタビュー

duo MUSIC EXCHANGEは今年15周年を迎え、様々なAnniversary Liveを制作しています。その中で毎年のようにワンマンライブをduoで開催しているおおはた雄一さんも、15周年を迎えることを聞き、Music For Lifeはお互いが歩んできた15周年を振り返りながら「duoとおおはた雄一」の出会いや今年7月に開催されるワンマンライブのお話をお伺いしました。

■インタビュー:duo MUSIC EXCHANGE
■文:Music For Life
■撮影協力:Tree of Life

音楽以外はやめようと思った。


●duoスタッフ(以下、duo):おおはたさんも15周年っていうのは意外でしたね。なんかイメージ的にはもっとやっているっていう感じだったな。

●おおはた雄一(以下、おおはた):アルバムのデビューとしてはもうすぐ15周年ですが、自分的にももっとやっている感じがしますね (笑) 実際、音楽活動としては、98年くらいからやっているので20年くらい?

●duo:最初から、やり続けるぞって決めていたんでしょうか?

●おおはた:やるぜっていうか他のことをしたく無いっていうか…。

●duo:消去法的な?(笑)

●おおはた:その時勤めていたレコード屋をクビになって、それで何もすることがなくなって、音楽以外やめようって思って。そしたら、色々なものが縮小していって…家もなくなって…(笑)

●duo:じゃあ、音楽っていうものがフォーカスされてきたんですね(笑)

●おおはた:家がなくなってもバイトするのが嫌だったっていう気持ちだったんで。

●duo:音楽だけでやっていこうって決心は、やりながら身についていったものなんですか?

●おおはた:そうだと思いますよ。本当に暇で…手帳に何も書いていなくて、週一回やるバーでのライブしかなかったから。でも寂しくて友達のライブとかはたくさん入れてて(笑)

●duo:duoも今日からライブハウスやるぞって思った瞬間がなくて。今日も終えられた!っていうことの連続だったので。決心つかないままきちゃった感じだったんですよね。そんな形でスタートして今に至りますね。

●おおはた:最初はジャミロクアイプロデュースのゴージャスな感じでしたもんね!

●duo:当時、うちの会社がライブハウスを作るっていう話を聞いて「どんなライブハウスができるんですか?」って聞いてみたら「ブルーノートのポップス版だよ!」って言われて。誰を呼ぶのか聞いて見たら「AORの大御所だよ!」って言われて、最初来たのがクリストファー・クロスですね。

●おおはた:ミスターAOR!(笑)

●duo:当時、成田に迎えにいってホテルに送って、1日2SHOWなんてやったことないし、飲食店もやったことないから、お客さんからはすごいクレームを受けながら、夜中にクリストファークロスをホテルに送って。夜中3時くらいに終わって近くの松屋に行ったら「ニューヨークセレナーデ」が流れてくるっていう奇跡のような毎日を過ごしていて(笑)

●おおはた:duoって最初はテーブルに照明があって、本当にブルーノートみたいでしたよね。ステージも白くて。僕、初めて立たせてもらったのステージ白い時ですよ(笑)

●duo:まだステージが低い時ですね。あれはジャミロクアイの案で、「ステージはなるべく低く、お客さんと同じ目線で」っていう。結構賛否両論あったんですけどね。

昔から何にも変わってない気もするし、すごい変わってる気もするし。


●duo:おおはたさんを最初に知ったのは、「authentica voyage」っていうコンピレーションに「おだやかな暮らし」が入っていて、これをたまたま知り合いが作っていて、おおはた雄一の名前をそこで初めて知ったんですよ。そのコンピのイベントをduoでやるときにおおはたさんが出演していましたよね?

●おおはた:いましたね。

●duo:今後は日本人のアーティストをブッキングしなくちゃ行けないというときに、何組か偶然の出会いがあった中の一人が大げさじゃないけど、おおはたさんで。その時にシンガーソングライターをduoでやっていこうって思ったんですよ。そこで初めてか2回目かおおはたさんに会った時に「お互いジジイになるまでやっていこうね」っていう挨拶をしたのは覚えてますね(笑)

●おおはた:覚えてます。売れる売れないとかじゃなくて「duoでやり続けてほしいんだよね」っていう話しもしましたね。

−−−おおはたさんのイベント『Tokyo Song Book』は2008年からつづいていますね。

●おおはた:友部正人さんやEgo-Wrappinの中納良恵さん、アン・サリーさんとも。色々なことをやらせていただけるようになりましたもんね。

●duo:思い出深いですね。嬉しかったのが、周りからも言われるようになったんですよ。結構大御所のブッキングマネージャーの方から、「おおはた雄一いいよね〜」って言われて。あと若いシンガーソングライターがおおはた雄一さんのことがすごく好きで、「おおはたさんとお仕事することになりました!」って言ってきてくれるのが増えてきたことと、その子達がduoでライブをやるっていうこと。嬉しかったですね、最初のタネが広がっていくような感じがして。

●おおはた:昔から何にも変わってない気もするし、すごい変わってる気もするし。

●duo:ゲストアーティストとして、ミュージシャンとして、ギタリストとしても結構duoに立ってますよね。この前、吉澤嘉代子さんがそんな話をしてましたけど。

●おおはた:吉澤さんの時に参加させていただきましたね。南波志帆さんや優河さんともね。結構、出てますよね。

●duo:ちょいちょい出てきているから「あれ?今日もいるの?」って(笑)

●おおはた:本当にちょっと出てきて、あんまり弾かないで帰るような(笑)
ひょっこりオープニングアクトでやるっていうのもおおはたさんらしいですよね

●duo:ワンマンも含めると歴代トップにいるような気がしますね。一時期毎日でもいいし、週一でもいいからやらせてよって言われた時もあったし。

●おおはた:いや、その気持ちはまだありますよ(笑) やっぱり初めましての人たちに出会う機会がどんどん減っているのでそういう機会は大事ですね。今、京都と東京で毎月ライブをやっているんですけど、京都も面白くて。毎回初めましての人たちがいるんですよ。大学生とか。

●duo:なんか噂を聞きつけてとかですかね?

●おおはた:そういうのがあるのは毎月やるよさだなと思いますね。あと、嬉しいのが東京のオーナーも京都のマスターも誰かゲストを入れてやるんじゃなくて、ソロでやってほしいって。

●duo:それはぞれぞれのオーナーの気持ちもすごくよくわかります。おおはた雄一だけ見たいっていう。ただ、新しい出会いや音楽を求めたい気持ちもあるだろうから、なんとなくひょっこりオープニングアクトでやるっていうのもおおはたさんらしいですよね(笑)

●おおはた:本当に訴えたいのは、気軽に声をかけてくださいっていうことですね(笑)

●duo:duoも15周年で、そんな大げさにやるつもりはなかったんですけど。改めて考えてみると15周年ってまあまあだと思って。ちょっと振り返られるようになったんですよね。

●おおはた:昔、僕の音楽を聴いてくれてた人たちがまた戻ってきてくれたりとか。戻ってきてくれるというか色々ひと段落した人たちがまたきてくれたりとかして。

●duo:自分が好きだった音楽をまだやってくれてるっていうのは、ファンにとってはものすごく贅沢なんですよね。例えば昔好きだったアーティストが、来日してライブをするのを見て、子ども時代の自分を共有できるんですよね。

●おおはた:このバンド年取ったなって思ったら、自分も同じだけとっているわけですからね(笑) でも15周年って長いと思いますよ。あっという間でもあるけど、やっぱり長かったですね。長い長いって思ってもまだ8年目なんだって事もあったし。

●duo:15周年長いな〜って思いつつやっていて、フレッシュさみたいのを保っているなっていうのもあります?

●おおはた:基本は趣味なんで(笑) 家帰ってもギターを弾くので。基本は変わらないんですよね。楽器屋さんを巡ったり。またいいギターを買っちゃったんです。「俺にはお前が最後の女だ」的な(笑) 本当にど新品の、良いアコースティックギターなので、またアコースティックに立ち戻ってみたいなって思っています。

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